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PM雑記帳

■PMアラカルト_No.3
  Q&A「統合マネジメント」

2005.10.19

今回は前回の当授業「PMBOK統合マネジメント考」の後で寄せられた質問についてお答えします。

質問:  
「プロジェクト作業の監視コントロール・プロセス」のインプットに『却下済み変更要求』が必要なのは何故ですか? 却下されたものが、どうして必要なのでしょうか? (PMBOKガイド第3版95ページ)
回答:
PMBOKガイド第3版で分かりにくいものの一つが、『要求済み変更』(いわゆる変更要求)を処理する流れですね。 始めにそのあたりを整理しておきましょう。 なお、第3版の該当部分を参照しながら以下を読んでいただくと、理解しやすいと思います。

さまざまなプロセス(実は23プロセスあります)で発生する『要求済み変更』の承認/却下の判定は、 「統合変更管理プロセス」で行われます。
その結果が『承認済み変更要求』又は『却下済み変更要求』です。

『承認済み変更要求』は、「プロジェクト実行の指揮・マネジメント・プロセス」 で実際に当該変更が処理されて、『実施済み変更要求』がアウトプットされます。 その一連の処理結果が「品質保証プロセス」でいわゆるカイゼン活動などに活用されます。

では、質問にある『却下済み変更要求』の場合です。
この場合には実際に変更が実行されることはないので、「プロジェクト実行の指揮・マネジメント・ プロセス」には行かずに、単に<却下された>という結果が「プロジェクト作業の監視コントロール・ プロセス」に通知(notice)されるのみです。
なぜ「プロジェクト作業の監視コントロール・プロセス」に通知されるかと言いますと、 当プロセスは自分以外の全てのプロジェクト・プロセスを監視(monitor)する役目を担っているからです。 つまり、モニターとしては変更要求が<却下された>という結果も扱う必要があります。

以上の一連の流れを図示すると次ページのようになります。


Q&A「統合マネジメント」

さて、ここで新たな疑問が生じます。

では、なぜ、<却下された>という結果は「プロジェクト作業の監視コントロール・プロセス」 に通知されるのに、<承認された>という結果はこのプロセスに通知されないのでしょうか?
言い換えると、『却下済み変更要求』が「プロジェクト作業の監視コントロール・プロセス」 のインプットならば、なぜ『承認済み変更要求』はそうではないのでしょうか?

実は、第3版では、あるプロセスのインプットやアウトプットが明示的に書かれていないケースが 少なからず見られます。この場合の『承認済み変更要求』もその一つではないかと考えます。
つまり、<承認>されて<実施>された結果などの情報も含まれた『作業パフォーマンス情報』が 「プロジェクト実行の指揮・マネジメント・プロセス」からアウトプットされて、 これが「プロジェクト作業の監視コントロール・プロセス」のインプットになっています。 したがって、明示的ではありませんが、『承認済み変更要求』も「プロジェクト作業の監視コントロール・プロセス」に 通知されていると考えていいのではないでしょうか。

以上が質問に対する筆者の回答と言いますか、見解です。
しかし、PMBOKガイド第3版ではこのあたりの説明がまったく無いので、他の考え方もあるかもしれません。


参考文献: (1)PMBOK(R) ガイド第3版 PMI
        (2)PMBOK(R) Guide Third Edition PMI
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