皆さんは、日頃要員の変動をどのようにコントロールしていますか?
この情報ニーズに対しては、実際のプロジェクト要員の実績を測定し、計画と比較すれば良いのです。その時、当初の要員計画が妥当であると仮定しています。

図は、計画した要員数と実際に割り当てた要員数の2つの基本測定量をプロットしています。さらに、計画からの乖離を表に示しています。
指標によれば、現在の要員数は、計画人数を56%下回っていることがわかります。
この測定の枠組みを以下の通り設定します。
1.判断基準
(1)要員割当ての計画との差異が±20%以上の場合、調査を要します
2.計測手順
(1) まず、プロジェクトで計画した職種ごとの要員数を数えます
(2) 次に、要員割当計画に対応した実際の要員数を数えます
(3) そして、一定の期間に実際に割り当てた要員数を、その期間の計画要員数で割ります。
この例では、プロジェクトのスケジュールが10ケ月で、最大57名を投入する要員計画です。この要員計画がプロジェクト計画に組み入れられたにもかかわらず、今月まで実際に投入した要員の工数はそのレベルに達していません。
4月にプロジェクトの要員が何名か、プロジェクトの実作業から他のERP導入作業支援へ移動させられた結果、4月の要員比率が計画の64%減となっています。
5月も、判断基準である20%の閾値以下にとどまっているので、追加調査が必要です。
要員割当を定期的に監視することで、スケジュール遅延やリソース配置の課題に関する兆候を早期に捉えることができます。要員計画問題の分析時や要員割当てが計画どおりに進まなくなった原因の究明時には、実施すべき作業範囲、要員の経験、タスクの割当、スケジュール、品質問題の有無、および手戻りについて調査すべきです。この分析により、プロジェクトの早期フェーズで十分な時間を費していなかったことを示唆するかもしれません。この種の問題影響については十分に調査すべきです。なぜなら、後のフェーズで、要求の見落しや欠陥修正といった追加すべき期待が発生しがちであり、その結果、品質問題やスケジュール遅延を引き起こすことになるからです。
計画に対する差の累積値を評価することが重要です。実績が長期間にわたって計画を下回っていると、リカバリが困難になる場合が多いからです。通常、短期間に多くの要員を投入しても、それらが効率良く立ち上がることは不可能なので、要員工数の増減率も監視しておく必要があります。
本日はここまでにします。次回も更にPM定量化の実践技術をご紹介します。ご期待ください。お疲れ様でした。
参考資料:「実践的ソフトウェア測定、共立出版」