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PM雑記帳

■PMBOK ドリルダウン!_No.31
  PM定量化の実践技術 (11)

2005.08.31

 前回は、定量化の測定の必要性、測定に関する基本的な考え方について説明しました。
今日から、プロジェクトコントロールにおいて必要不可欠な指標をどのように活用していけば良いのか、具体事例を基に示していきたいと思います。
第1回目は、「マイルストーンの完了」という指標を用いて、PM活動でどう有効活用していけば良いのか考えてみましょう。

  皆さんは、マイルストーン管理をおこなっていますか? 筆者は、過去、以下のような運用基準で、マイルストーンを管理してきました。
1. 判断基準
  ・ スケジュールの差異が10%を超過する場合は、追加調査し、必要ならスケジュールを見直す。
2. 計測手順
  (1)各マイルストーンで、計画開始日と実績開始日の差を求めます。
   →単一のマイルストーンに対する遅延日数が求まります。
  (2)プロジェクト計画で、作業終了日から作業開始日を引いた日数を求めます。
   →全体スケジュールの日数が求まります。
  (3)すべてのマイルストーンに対する遅延日数を加算します。
   →総遅延日数が求まります。
  (4)総遅延日数を全スケジュール日数で割算します。
   →マイルストーンのスケジュール差異が求まります。この結果が、10%を超過するかどうか常に監視します。
以下は、上記手順を具体化したマイルストーン完了の事例です。



この例では、スケジュールに比し15%遅れていることがわかります。スケジュールからのずれが、許容限度(例えば10%以上のずれ)を超えているので、その原因を調査しなければなりません。
  それではここで質問です。
上記の通り、マイルストーンの遅延が顕在化してしまいました。
PMのあなたとしては、今後どのような分析指針を部下に提示しますか?
それでは、以下にその指針を例示してみましょう。
(1) 開発すべき機能、その工数を鑑み、それぞれのアクティビティの開始日と終了日の妥当性を検証すること。
(2) その妥当性検証では、以下を考慮すること
  ・ 必要なアクティビティをすべて考慮している
  ・ どのアクティビティがクリティカルパスに影響するかを考慮している
  ・ 同時に実行可能なアクティビティの割合を考慮している
  ・ 計画変更時には、以降のアクティビティに与える影響も吟味していること
(3) スケジュール遅延の原因分析をすること
  ・ 要員数、要員スキルの充足状況を確認すること
  ・ 特定のアクティビティやタスクでの作業進捗を調査すること
  ・ 品質上の問題を欠陥率等から分析すること

 重要なタスクにおけるスケジュールやマイルストーンの遅れは、最終納期に直接影響を及ぼすことになります。
  マイルストーン管理は、プロジェクト全体を通して収集し、報告する必要があります。
データの収集精度や報告の責任は、プロジェクト管理者をサポートする立場の人に負うところが大きいと思います。報告は少なくとも月に1回、小規模あるいは短期開発のプロジェクトではできるだけ週に1回は行いたいところです。

本日はここまでにします。次回も更にPM定量化の実践技術を御紹介します。ご期待ください。 お疲れ様でした。

参考資料:「実践的ソフトウェア測定、共立出版」