
リスクの発生を未然に防いでいるかどうかを判断する際には、管理されている問題の数を見るとよくわかります。問題の数が減っているのが望ましい傾向です。その数値がアクティブなリスクと比較してあまりにも多い場合には、リスクの発生を適切に防いでいるとは言い難い状況です。
もうひとつの目標は、終了したリスクの数を着実に伸ばすことです。
アクティブなリスクの数は、安定しているか(これは1つのリスクが解決されるたびに新たなリスクを優先リストに追加していることを想定している)、減少傾向にあることが望ましいと考えられます。アクティブリストが時間と共に長くなっていくようであれば、リスクを特定するワークショップが適切ではなかった可能性があります。
現在のリスクステータスでは、問題の数に着目します。
もしリスクの数よりも多くの問題が出ていたとしたら、リスク予防計画の質が問われることになります。
ここまで、リスクマネジメントの基準・指標について説明してみました。この基準・指標このことを英語ではメトリクスと言います。メトリクスは、ここ数年、マネジメントにおけるポピュラーな話題になってきています。うまく利用すれば、メトリクスは長期的にビジネスのパフォーマンスを向上させる大きな力を持ちます。使い方を誤れば、非生産的な活動を助長したり、チーム内に不信感や無関心を引き起こしたりして、害をもたらすものになります。ここでは、メトリクスを使うにあたって、やってはならないことを明らかにしていきましょう。
1. その1:「数字を集めて、それをメンバーと共有しないこと」
メンバーは次第に、なぜ自分たちは数字を報告するのに時間を費やしているのだろうと考えるようになります。さらに悪い場合には、メンバーは数字が自分たちにとって不利な形で利用されているのではないかと心配するようになる懸念があります。
2. その2:「結果を組織全体で議論しないこと」
メトリクスは純粋な指標ではありません。各メトリクスが何を意味するかについては、様々な人が様々な意見を持っており、議論はその解釈をより豊かなものにします。
結論としては、メトリクスはパフォーマンスを向上させる上で、優れたツールになりうるが、確実に成果を出すためには、事前にメトリクスに対する考え方を十分に議論しておく必要があります。
リスク監視とコントロールは、プロジェクトマネージャやチームにとっての、リスクマネジメントプロセスの監視です。監視は、プロジェクト全体を確実に機能させる上で非常に重要です。特に、各種グラフの活用は、行動計画が実際に不確実な事象の影響を制御しているかどうかを教えてくれます。効果的な監視をしていれば、リスク発生の確率が低下しているかどうか分かるはずです。また低下していない場合でも、修正する方法を示してくれるはずです。リスクの解決に役立っていない計画を見出した場合には、修正の手段を講じて、新たな戦略を策定する必要があります。
今日はここまでにします。お疲れ様でした。
参考資料:実践リスクマネジメント、プレストン・Gスミス+ガイMメリット、生産性出版