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PM雑記帳

■PMBOK ドリルダウン!_No.17
  PM定量化の実践技術(1)

2005.01.26

今日から新しいテーマの勉強を始めましょう。
ここでは、進捗管理における定量化技術、メトリックスの活用技術、EVMの活用技術等 PM定量化の実践技術について説明をしましょう。

では教室の戸を開けましょう。


【01】ソフトウェア開発では、何故、定量化が進まないのか?
ソフトウェアは20世紀における最も定量化されていない工学分野であると言われています。
あの有名なCapers Jonesは、次の言葉を我々に投げかけています。
  1. 科学、工学の発展は物事を定量的に把握することから始まる。しかし、ソフトウェアは生産性や品質やそれらに影響を及ぼす要因を、最近ほとんど測定しないまま、今日に至っている。
  2. ソフトウェア開発を正確に定量化することは、不可能ではない。定量化はソフトウェアを生業とする管理者、技術者の双方にとって、大きなメリットを与えるものである。
  なるほど、考えさせられる一文です。
今日、科学と工学の進歩はすべて基本現象の正確な測定と密接に結びついています。先日、欧州のロケットが土星の惑星に到達したのも、正確な軌道の測定があればこそ可能となったのでしょう。
  ソフトウェアは知的な歴史の転換点にいると言えます。過去、30年の間に、ソフトウェアは、20世紀における最も定量化されていない工学分野という悪評を得てしまったと思われます。しかし、今ではソフトウェアを正確に安定して測定できるので、定量的な事実情報に基づいて改善する環境は整いつつあるのです。
  ただし、改善を望んでいない組織、プロジェクトに参加する人達は、気まぐれとチャンスにもてあそばれることになります。
  ソフトウェア工学がしっかりとした尺度に基づいた情報をベースにするようになったとき、本当の工学分野として確固たる地位を占めることができると思われます。ソフトウェア業界はこの基本的な教訓を学ぶ時ではないでしょうか。
  現在、わたしはPMコンサルとしてIT企業のプロジェクトに参画していますが、いまだに「ソフトウェア規模」の計測が適切に行われていない企業に遭遇します。ソフトウェア開発のプロジェクトでは、ソフトウェア規模は、何故重要なのでしょうか?
  見積りの作業は、以下の順序で行っていると思います。
  1. 規模を計測する
  2. 過去の情報を基に、生産性を算出する
  3. 工数、品質を予測する
  4. 期間を見積もる
  5. 費用を算出する
以上のように、ソフトウェア開発の見積り作業の第1歩が、規模の計測なのです。過去には、ソフトウェア規模の見積りをせずに、直接工数を見積もることもありましたが、ソフトウェア規模が設定されない限り、開発に必要とする工数・期間・コストの合理的な見積りはできません。更に生産性も求めることはできません。
  それでは、ソフトウェア規模の定量化尺度には、どのような単位があるのでしょうか?
また、見積りのどの段階でどのような技法を活用すると効果的でしょうか?
次回以降の講義で説明します。


<参考資料>
  1. 「ソフトウェア開発の定量化手法」、Capers Jones、共立出版
  2. 「ソフトウェア見積りのすべて」、Capers Jones、共立出版





   リスクマネジメント (17)


本日は、前回(リスクマネジメント(16)に引き続いて、リスク情報整理の手法についてもう少し詳しく説明をします。
では教室の戸を開けましょう。


【01】リスク情報整理の手法について
  これまでリスク情報整理の手法として、「KJ法」「SWOT」「チェックリスト」「MECE」の説明をしてきました。本日は、ロジックツリーというとても大切な手法について説明しましょう。

まず、ロジックツリーの特徴と効果について説明しましょう。


●特徴
  • 問題の原因を深堀りしたり、解決策を具体化するときに、限られた時間の中で広がりと深さを追及するのに活用
  • 主要課題の原因や解決策をMECEの考えに基づいて、ツリー状に論理的に分解・整理する方法


ロジックツリーの考え方を図で示しましょう。



●ロジックツリーの効果
  • モレやダブリを未然にチェックできる
  • 原因・解決策を具体的に落とし込める
  • 各内容の因果関係を明らかにできる

それでは、箇条書きとロジックツリーの違いは何でしょうか。
その違いを図示しましょう。

ロジックツリーは、以下のとおり原因を追究するのに非常に効果的です。


ここで注意すべきことがあります。原因を展開する際に、広がりを押さえないと的外れとなることがあります。
これまでリスク情報整理の手法についてその特徴を整理してみました。
それでは、次回からは、その手法を活用したリスクの分析に入っていきましょう。


<参考資料>
  1. 「問題解決プロフェッショナル」、ダイヤモンド社

お疲れ様でした。