■PMBOK ドリルダウン!_No.15
プロジェクトマネジメント力評価 (11)
2004.12.22
前回は、PMコンピテンシーモデルの構築方法の前半部分について説明しました。
それでは、今日は、ITSSの枠組みを活用したPMスキルの定義とPMコンピテンシーモデルの構築単位について説明しましょう。
では教室の戸を開けましょう。
【01】PMコンピテンシーモデルの構築方法(その2)
3.ITSSの枠組みを活用した知識・技術力(PMスキル)の定義について
企業の競争力強化、PM力強化の観点からITSSを導入することにより、自社の強み弱みがスキルベースで認識できるようになりました。
さらに経営資源としての人材の戦略的活用を進めることが可能です。その際、留意すべきは、ITSSは辞書であり、PM個人が自身の市場価値を把握する指標、あるいは企業自社のPM力の強み・弱みを把握し、他社との比較によって経営戦略の見直しを進める点で有益であるが、あくまで辞書であり、それをそのまま自社の人事制度に導入することは、ほとんど意味をなさないことを認識する必要があるということです。
人事制度は企業の経営戦略上必要となる制度であり、市場価値と連動した処遇制度にするためには、各社の企業体力や文化まで含む環境整備が必要です。各社において人材戦略にITSSを導入する際、最も重要なことは、
ア.ビジネスモデル・経営戦略から自社の経営戦略に基づくスキルを洗い出し、
そのスキルを担う人材戦略(スキルベース)を策定する
イ.企業戦略に見合った目標人材及び人材評価モデルを策定する
ウ.上記を含んだ企業内人材育成の仕組み・体制を構築する
というプロセスを明確にすることである。
ITSSの枠組みを活用した知識・技術力の定義方法の流れを図で示します。
4.コンピテンシーモデルの構築
高業績のPMへインタビューを行い、行動特性、価値観を観察し、コンピテンシー要素を特定します。また、構築した、PMコンピテンシーモデルを、会社が求めている人材戦略の方法と合致しているか検証が必要となります。
この作業の流れを図に示すと以下のようになります。
5.コンピテンシーモデルの構築単位
さて、ここである組織で定義された「PMコンピテンシーモデル」の単位を示します。 皆さんは、どこのモデルに該当するか、あるいは将来理想のPMとしてどこを目指すか、一度考えてみてください。
(1) コンピテンシーモデルの構築単位の考え方
−パターン1:組織対応型PM:メンバーをコーチすることにより、メンバーに正しい方向を気付かせ、
成長させることによりプロジェクトを円滑に進めていこうとするタイプ。
−パターン2:インストラクション型PM:指示・命令を中心にプロジェクトを運用していこうとするタイプ。
「言われたとおりにやれ」というタイプ
−パターン3: ビジョン型PM:フェアで、的確なビジョンを示すタイプ
−パターン4:負荷価値重視PM:困難で新規性の高いビジネスに、自分の行動を規範として
示すことにより、メンバーにその摸倣を求めるリーダーシップのあるタイプ(「やるとおりにやってついてこい」)
ここまでのパターンを図に示すと以下のようになります。
次回からは、ITSSの枠組みを通してプロジェクトマネジャーに求められるスキルをもう少し具体化していきましょう。
リスクマネジメント (15)
今日は、我々PMコンサルがお客様企業で使用するリスク識別の方法についてノウハウを伝授します。
では教室の戸を開けましょう。
【01】リスクの「識別」を、構成要素とリスク原因から連想する
リスクマネジメントの経験が浅い人にとっては、
- リスクの識別が予想以上に難しい
- 網羅性が無い(偏りが発生する)
等の課題をクリアする必要があります。
そこで、チェックリストを効果的に活用して、漏れなくリスクを識別する方法をご紹介します。
詳細について理解されたい方は、当社のPM研修を受講してください。
手順概要は、以下の通りです。
手順1:まず、リスクチェックシートを活用して、PMBOK知識エリア毎の構成要素を4段階で評価します。
構成要素(例): 統合−プロジェクト計画
4段階評価(例): レベル4:根拠あり
レベル3:経験に基く
レベル2:根拠不十分
レベル1:全く根拠なし
手順2:4段階の評価で悪い構成要素(評価レベル1、2)を対象に、リスク原因の分類に当てはめてます。
→評価の悪い構成要素の原因を調べます。
手順3:リスクの原因に対するリスクを連想します。
手順4:リスクが発生する確率、格付け、対応策を検討します。(リスクサマリーシートを完成させます)
お疲れ様でした。