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PM雑記帳

■PM Tools A to Z_No.24
  コンフィギュレーション・マネジメント(2)

2005.05.18

今回はコンフィギュレーション・マネジメント(Configuration Management)の2回目として、構成管理活動について概観します。

始めに、構成管理に関する一般的な組織体制と組織要素間の関係(例)を図示します。

  <図1> 構成管理関連組織と要素間の関係(例)


構成管理活動の一般的な流れは次の通りです。
  (1) 構成管理責任者の任命
  (2) 構成管理計画の策定
  (3) 構成の識別と構成制御
  (4) 構成の記録

  1. 構成管理責任者の任命
    構成管理責任者は、通常、プロジェクトの立ち上げ時に任命されます。その任命者はプロジェクト・マネジャーの場合もありますし、その上位マネジメントの場合もあります。いずれにしても、プロジェクトマネジメントに関する母体組織が有する各種責任者の任命規定やガイドに則ってなされます。
    また、構成管理責任者はプロジェクト・チームの中に置かれる場合と、外に置かれる場合があります。大規模プロジェクトやSIプロジェクトのような場合には後者の形態を採ることが多いようです。

  2. 構成管理計画の策定
    構成管理責任者は構成管理計画を策定し、構成管理計画書として文書化します。 構成管理計画書の主な内容は以下のようなものです。
    (1) 目的
      当該プロジェクトにおける構成管理の目的
    (2) 組織と責任
      構成管理委員会を中心とした構成管理実施体制、各要員の責任と権限
    (3) 適用標準
      以下の構成管理関連の適用標準(母体組織/プロジェクト/発注者側等が用意している標準類)の選定
    ・構成管理
    ・仕様変更管理
    ・障害管理
    ・各種レビュー管理
    など
    (4) ツール
      構成管理支援ツールなどの特定
    (5) 構成の識別
      当該プロジェクトにおける構成管理対象(構成品目)の選定と、構成品目毎の必要ベースレベルの特定
    (6) 構成制御
      構成品目の変更管理(仕様変更管理、障害管理、レビュー管理)方法の設定
    (7) ベースレベル計画
      各ベースレベルの設定予定時期
    (8) べースレベル管理表
      プロジェクト実行時に使用されるベースレベル予実管理表

    なお、ベースレベルの種類は母体組織やプロジェクトによって異なりますが、各フェーズの終了時にベースレベルを設定することから、以下のようなフェーズ名を冠したベースレベルが多いです。
      ベースレベルの例:
    ・機能設計ベースレベル
    ・システム設計ベースレベル
    ・システムテスト・ベースレベル
    ・導入ベースレベル
    ・運用ベースレベル
    など
    上記の例において、システム設計ベースレベルでは、システム設計フェーズの終了時に、当該フェーズまでに入手、作成した最新のドキュメント等を構成品目として設定します。また、導入ベースレベルでは、顧客の検収対象となるソフトウェア・アイテムのすべてが、運用ベースレベルの最初のものは、検収が完了した製品としてのソフトウェア・アイテムのすべてが構成品目となります。(ソフトウェア・アイテムの定義は前回号を参照ください。)

  3. 構成の識別と構成制御
    プロジェクトのライフサイクルが進むにつれて、プロジェクトの詳細化が段階的になされ、徐々に成果物が形を成していきますが、同時にさまざまな変更や問題・障害なども発生してきます。それらは、所定の変更管理の手順で当該責任者のマネジメントの下で識別されて処理されます。
    その結果は構成管理計画にしたがって構成管理に反映され、所定のポイントで計画されたベールレベルとして確定されます。
    なお、変更が承認されてもすぐにそれが反映されるとは限らないので、変更を追跡するトレーサビリティの機能は変更管理には不可欠です。

  4. 構成の記録
    プロジェクト実行時の構成管理結果は、構成管理計画にしたがって文書化され報告されます。これにより、各構成品目の状態や変更の状況が適切に把握され、共有化されます。特にプロジェクトの検収完了時点で引かれた運用ベースレベル(例)の構成品目は、最終成果物を含み、保守・運用のベースになります。


参考文献:
  1. ISO9000-3:1991「品質管理及び品質保証の規格−第3部:ISO9001のソフトウェアの開発、供給及び保守に適用するための指針」
  2. ISO/JIS Q 10006「品質マネジメント−プロジェクトマネジメントにおける品質の指針とその解説」