■PM Tools A to Z_No.18
契約(2)
2005.02.16
始めに、前回紹介した3種類の契約形態について、比較のために表にまとめておきます。
今回は、請負契約について、特に受託者から見たポイントを列挙しておきましょう。
受託者視点からの請負契約のポイント
- 当該契約の基になっている仕様書の特定
仕様書を特定することで、請け負う目的物(成果物)が明確になります。
なお、契約締結の前に、発注者、受託者双方合意により、対象となる仕様書の凍結が必要なことは言うまでもありません。
- 仕様変更時の取り決め
凍結された仕様書に対する変更要求は、この仕様変更時の取り決め(仕様変更手順)により処理します。これにより、変更要求の影響度合い(納期、費用、品質等)を客観的に測って、その対応を決定することができます。
- 納入(成果物,納期など)に関する取り決め
特に納期については、その延長や変更を可能にする手続きも決めておきたいところです。
- 納期遅れや、完成が不可能な場合における損害賠償などの取り決め
ペナルティや損害賠償の認定条件と損害賠償額の上限を決めておきます。
- 検収(検収期間、検収方法など)に関する取り決め
検収仕様書は、本来は発注者の責任で作成されます。
- 瑕疵担保責任
瑕疵担保期間と瑕疵に係る損害賠償額の上限を定めます。
- 成果物に対する著作権
請負契約の場合、成果物に対する著作権は受託者が有します。
しかし、著作権を発注者に帰属するようにするため、そのように著作権等の権利の条項を加えている請負契約も多く見受けられます。
その場合でも、受託者は、少なくとも製作物やそのノウハウを再利用できるような権利を留保することを条項に含めておくことが必要でしょう。
- 第三者への再委託に関する取り決め
- 機密保持に関する取り決め
- 支払いに関する取り決め
代金の支払いは、受託者のキャッシュ・フローを考慮すると、当然分割となります。
例えば、機能仕様書完成時、システム設計書完成時、最終システム納入・検収時の3分割支払いとするなど。
- 発注者の担当業務、提供資料・データの特定
それらの貸与・返却などの管理の手続きも必要です。
| 参考文献: |
1.民法 第3編「債権」第2章「契約」
2.労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律 |