■PM Tools A to Z_No.1
序「PMBOKのスキーム」
2004.06.16
始めに
課外授業「PM Tools A to Z」では、PMBOKで定義されている各プロセスの構成要素の一種「ツールと技法」に焦点を当てて、その中の重要な幾つかについて解説していきます。
まず本題「ツールと技法」の話に入る前に、今日は序講として、PMBOKのスキームの話から始めましょう。PMBOKを理解する順序として、知識エリアやプロセスの詳細の前にPMBOKのスキームを正しく把握しておく必要があるからです。これにより、今後説明する「ツールと技法」のPMBOKでの位置づけもはっきりします。
PMBOKのスキーム
PMIがまとめたPMBOKガイドは、PMP認定試験の受験者やプロジェクト・マネジャーのみならず、プロジェクトに関わるすべての人が読んでおいた方がいい本です。これは、プロジェクトをマネジメントする際に押さえておかなければならない様々な知識、ポイントを整理して9つの知識エリアと5つのプロセス群に体系化したものです。
図1に示すように、PMBOKの9つの知識エリアにはそれぞれ幾つかのプロセスがあり、全体として39個(PMBOK2000年版)のプロセスが定義されています。これらのプロセスは、その役割から図2のように5つのプロセス群に配置され、関係付けられています。各プロセスは、図1吹出し3にある通り、そのプロセスに必要なインプット(入力)とプロセスの処理結果として出力されるアウトプット(成果物)、及びインプットからアウトプットを生み出すために利用されるツールと技法から構成されています。
これら5つのプロセス群の連鎖は図3のようにプロジェクトの各フェーズに現れます。
もちろん、フェーズが異なれば各プロセスにおける具体的な活動も異なります。
<図1>
<図2>
<図3>
また、例えば、小規模プロジェクトなどの場合では、図4に示すようにPMBOKの5つのプロセス群がそれぞれ相応のフェーズに配置されることもあります。
<図4>
ここまでPMBOKのスキームのあらましを述べてきました。ここで、プロセスにおける「ツールと技法」の位置づけを見ておきましょう。(「コスト・コントロール」プロセスの場合)
<図5>
PMBOKツールと技法
PMBOKでは100種類を越えるツールと技法が定義されています。主なものを幾つか挙げておきましょう。 WBS化の技法「要素分解」、スケジュール作成のための「PDM」や「ADM」、コスト見積技法「類推見積り」、「係数モデル見積り」、「ボトムアップ見積り」、プロジェクト進行中の進捗把握に使われる「実績レビュー」、「差異分析」、「傾向分析」、「アーンドバリュー分析」、品質マネジメントのための「品質コスト」、「品質監査」、「管理図」、リスクの分析で使用される「ディシジョン・ツリー分析」、チーム・ビルディングのための「組織論」、変更管理のための「変更管理システム」、「コンフィギュレーション・マネジメント」などなど。
長くなりましたので、今日はこのくらいにします。次回は、PMBOKで定義されている「ツールと技法」のすべてを、知識エリアとプロセス単位にリストアップし確認します。
※ PMI、PMBOK、PMPは、Project Management Instituteの米国及びその他の国における登録商標です。